前ページで見たように、作った作品が売れるためにはまず需要に応えないといけませんから、最初に重要になるのはマーケティング力です。
しかし、マーケティングに成功した「人気商品になった!」と手放しで喜べるとは限りません。
ハンドメイド作品にはコストがかかっていますから、売れたけれどトータルで見たら利益がほとんど出ていなかった….というのでは、仕事として継続していけません。
利益を出すために大切になるのは、仕入れと商品とお金の管理です。

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仕入れ
プロとして活動していくためには、安定的に作品を作り続けることが大切です。
せっかく人気の商品ができたのに、家にあるあり合わせの材料を使っていたために、その材料がなくなってしまったから同じ作品が作れず人気商品を断念しなければならない、ということになったら、また一からやり直しです。
そのため、仕入れの際には安定的に手に入れられるかを意識する必要があります。
安い商品を選ぶことも大切ですが、特別バーゲンのため数量限定、というような材料ばかり探していると、同じ商品を探すのに苦労しますよね。
実店舗でも通販でもどちらでも同じですが、常にその材料を仕入れることができるか?というのを考えることが大切です。
商品・お金の管理
普通、お店では在庫の管理を行っています。何がどれだけ在庫があって、その原価はいくらで、何個売れたのか….
そういったことを管理して初めて、利益がいくらなのかがわかります。
これはもちろん商品以外にかかった販売費、仕入れに出向いたときの交通費、家賃や送料などきちんとレシートを保管しておいて、帳簿をつけることも必要になります。
ハンドメイド作品は予想以上に様々の細かいコストがかかる仕事です。
ざっくりのどんぶり勘定では利益が出ていると思ったのに、なぜか貯金が増えないな…と思っていたら、発送費を考えると赤字だった、というようなこともざらに発生します。
とても面倒な作業に思えるかもしれませんが、継続のために利益は必要なものですから、このような管理は避けては通れないものです。少しずつ勉強しながら、こまめに管理していく姿勢が大切になります。
このように、ハンドメイドを仕事にするためには相応のプロとしての工夫、意識が必要です。
それでも、実際に活躍している人はそれだけ大変なことをやるに値する、と思っているからこそ、活躍し続けることができるのです。家でも仕事をでき、人に喜んでもらうことができ、様々なところで自分が必要とされる….そういった充実感はやった人にしからわからないものです。
好きなハンドメイドを仕事にしてみたい!と思ったら、その気持ちを大切に、ここで学んだことを意識しながらプロの作家への一歩を踏み出してみてください。