刺繍糸の下処理

刺繍糸は使用する前に下処理をしておくことで、格段に扱いやすくなります。刺繍糸の扱い方の基本としてしっかりと押さえておきましょう。

 
① 最初に刺繍糸をまとめているタグを外し、全て一度ほどいていきます。


 
②絡まらないようにすべて解いたら糸の端と端をあわせて全体を半分に折る（2等分）。 さらに半分に折る（４等分）。 これをさらに三つ折りにする。


 
③２の状態になったら、最初に外した刺繍糸の色の番号が書いてあるこのタグを通す。こうすることで刺繍糸の色を間違えることなく使用することができる。

 
④タグを糸の真ん中まで通したら、糸の両端の輪をすべてカットする。

 
⑤このタグを中心に置いたまま、刺繍糸の束を適当に３つに糸を分け、三つ編みをする。この時のポイントとして、糸を引き抜きやすくするためにゆるく編むようにする。

 
⑥この処理を最初にすることで、刺繍しやすい長さで糸を扱うことができるようになるため、使用する全ての糸の前処理として行っておくとよい。

 
 

刺繍糸の扱い方

25番刺繍糸は細い糸が６本合わさっています。この内、必要な本数を引き抜いて使用することを「◯本どり」といいます。使用する糸の本数はほとんどの場合刺繍図案に記載されているので、指定の本数を引き抜くようにしましょう。
下処理をした刺繍糸の束から糸を引き抜く際のポイントは下記の通りです。

1. 三つ編みしたタグ近くから引き抜く
2. 引き抜く際は、刺繍針の針穴のほうを使用して1本ずつ引き抜く
3. 必要な本数引き抜いたら、糸の端を合わせて針穴に通す

特にポイント2,3のように、1本ずつ引き抜いたものをまたより合わせることが大切です。こうすることで糸がよれたり絡まることなく、ステッチの仕上がりが美しくなります。
刺繍糸の取り出し方や扱い方、糸の通し方を実際に動画で確認してみましょう。

 

刺繍枠について

刺繍枠がなくても刺すことはできますが、刺繍枠を使用することで作業が格段に行いやすくなり、また刺繍を美しく仕上げることができます。
様々な大きさの刺繍枠があるので、刺す図案の大きさに合わせたものを選びましょう。小さな図案には小さめの刺繍枠を使用することで、布がピンとはり刺しやすくなります。

 

刺繍枠の使い方

①外枠のネジを緩める。内枠が外れるので、内枠の上に図案を描いた布を置く。
②図案が中心になるように、外枠を布の上から内枠にはめ込む。
③外枠のネジを少ししめ、布を引いて布目を整える。しっかりと図案が中心に収まったら、外枠のネジをしっかりしめて布がピンと張った状態にする。
ポイント
小さな図案を刺繍する場合でも、布は刺繍枠の大きさよりも一回り大きくなるようにしましょう。布が小さすぎて刺繍枠でしっかりと張った状態に出来ないと、刺しにくく図案が歪んでしまうことがあります。